タンチョウ鶴を訪ねた秋の釧路川


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2006年9月21日(木)
釧路駅近くの小さなホテルだった。俺は18日夜新潟から台風とともにフェリーで出発。
台風で俺初めて船酔いする。いろいろ食べ物持ち込んだのに、手にしたのは、ビールと発泡酒だけ。今回の旅は、ピックアップトラックにカナディアンカヌー2艇積みのコンパクトないでたちであった。19日夕方 北海道に入った。それから釧路に来て下見をしていた。はるみどんは飛行機で北海道に入ってきた。で昨夜釧路でよく飲み、寿司屋へ。カヌートリップ前だというのに。
朝、和商市場でかって丼を食べる。かって丼とは、まず白いご飯を買ってその上にあちこちで買った具(いくらとかうになど)を乗せて市場の中央にあるベンチで食うのだ。けっこう豪華な丼になったが、それでも1000円までならない。我らにはとても豪華な朝飯だった。でも斜め後ろで食べてた家族。でかい花咲ガニ食べてたな。
この市場でこれから4日間の釧路カヌートリップの食料を調達した。買い物が面白かった。値段が交渉次第でころころ変わるのだ。また料理の仕方も教えてくれるのだ。朝早かったからなのか市場はすいていた。それから釧路空港に向かう。9時半、東京から二人のお客さんだ。常連客である井下さんと今回始めてラクーンに顔を出した鶴岡さん。鶴岡さんは、少しファルトをやっている程度で、カナディアンは初めて。でも釧路は来たくてネットでこのラクーン釧路の旅を見つけたとのこと。これで全員。4名4日間の北の川旅のスタートである。はるみどんが空港脇のレンタカー屋でコンパクトカーを借りてきた。ホンダのフィットだ。燃費がよくて驚いた。それにしてもピックアップトラックの燃費の悪さには泣かされた。
 車2台で釧路湿原を横断して釧路川上流へ走る。昼に弟子屈摩周大橋にある水郷緑地公園に着いた。ここの駐車場で昼飯。カレーうどんだ。でもこの日は、台風が去ったあとのフェーン現象でものすごくむし暑かった。汗をかきかきカレーうどんを食べ、そしてピックアップトラック(俺はこの車をちびトラとよんでいる)に4人乗ってスタートの屈斜路湖へ。眺湖橋から釧路川が始まる。我々も眺湖橋にちびトラをオキッパにしてスタートする。
15フィートカヌー2艇にタンデムで下る。1艇は、井下さんとはるみどんが乗った。俺は、鶴岡さんとだ。蛇行だらけの川なれどタンデム艇なのでスムーズにどんどんと下る。川の水がとても綺麗で川底がずっと見えている。両岸の景色も素晴らしく漕いでいて気持ちがいい。
ビールを飲む暇がないほどどんどん下る。「しまった!」と突然はるみどんが叫ぶ。「レンタカーの鍵、ちびトラに置いてきた!」つまり我々が摩周大橋にゴールしても脇にあるレンタカーの鍵がないので開かないし乗れないのでちびトラをとりに行けないのだ。「あたしが何とかする。とにかくゴールしよう」とはるみどん。4時すぎに摩周大橋に着いた。無料の足湯がありここで井下さん鶴岡さんは、くつろいでもらって、その間に屈斜路湖にオキッパにしたちびトラをとりに行く予定だったのに。下見の時あった足湯だが、湯が抜かれててだめ。近くのコーヒーショップで二人待っていてもらう。はるみどんは、摩周大橋に着くなりタクシー会社に電話する。しばらくしてタクシーが来てはるみどんと二人で車をとりに行く。もし俺がこのようなミス(鍵忘れ)をやったら、はるみどんから集中攻撃を受けてただろうな。よかったとタクシーの中の俺。昼間は、くそ暑かったのにゴールしたときは、けっこう寒かった。タクシーの中は、ヒーターが入っていて俺こっくり。
ちびトラで戻るとすっかり暗かった。俺はカヌーをちびトラに積む。はるみどんはレンタカーで二人が待つコーヒーショップへ。
すっかり暗くなって今夜の泊まる和琴半島の付け根にある湖畔キャンプ場へ行く。ここのコテージを借りる。コテージの中には石油ストーブがあり温かくすごせた。夜のご飯は、豪華だ。いくら丼に焼いた時しらずの鮭(時しらずとは、、、とにかく美味しい鮭)、そして腹いっぱいの花咲ガニ。それにまだまだ豪華。朝の市場で買った魚(カジカ)のあら汁。腹いっぱいで動けなくなる。そのままコテージでずるずると寝袋の中へ。

9月22日(金)
 湖畔の朝は気持ちがよかった。今回参加した二人のお客さんは、早起きだ。朝もやの中気持ちよくカヌーイングの井下さん。湖畔にしゃがんでゆっくりタバコをやってる鶴岡さん、俺は缶ビール持って半島の付け根にある露天の温泉場へ。横に小さな着替える小屋があるだけ、もちろん無料。70になるおじさんが露天に入っていた。肌がつるつるしていてとても70には見えない。(60歳くらいだよな。どう見ても) 「俺の家はな、ここから車で5分のところだ。でもな俺は毎日入りに来るんだ!」とおじさん。「毎日入ってるから病気したことがない。毎日健康だよ」と話が続く。俺はビール飲みながら露天へ。「あたしにもビール」とすでに露天に入っていたはるみどん。あれれ鶴岡さんも入っている。
朝から天気もよく気持ちが良い。朝からビールと温泉、しかも露天風呂での朝だ。
朝飯前に和琴半島の先端にあるオヤコツ地獄にカヌーツーリングすることにした。オヤコツ地獄とは、温泉が湧き出ている所で湧き出たところでゆで卵が出来るとのこと。俺は卵10個持って行く。その場所はすぐわかった。崖からもくもくと煙が上がっているのだ。近くに上陸する。ここは徒歩だと遊歩道から降りることが禁止されているのでカヌーでないと来れないのだ。そこが良いのだ。岩の割れ目から噴き出す温泉に持ってきた卵を投入する。温泉卵を作ってからコテージに戻って朝飯になった。網で焼いた時しらず鮭と具たくさんの味噌汁と白いご飯だ。
食事が終わって2台の車で南弟子屈橋へ。今日は、ここからスタートなのだ。1台をゴール地点の標茶のカヌーポートに置いてきてからスタート。時計は1時をさしていた。
約18キロ。昼飯も食わずに漕いだので4時には着いた。腹がすいていたので近くのスーパーでつまみ食い。今夜の泊まるとこは、少し下流にある達古武オートキャンプ場のコテージだ。ここのコテージは素晴らしかった。広い部屋で、中で料理が出来るのがよかった。
車で近くの温泉に行きそして飯となる。今夜の料理は、大きなほっけを焼いたのとトン汁ご飯だ。今夜もベットの寝袋に入ったら朝がきた。

9月23日(土)
我々のコテージは、達古部沼の脇にあった。早朝の朝靄のかかった大きな沼は、神秘的で気持ちの良い朝である。でもこの沼からカヌーで釧路川に出れたら良いんだが、ここからは、出られん。カヌーが通れる水路がないのだ。車で細岡展望台へ行く。ここから、釧路湿原の全景が見ることが出来る。素晴らしい。でもここから見る景色、いろんなパンフレットで見る。皆、ここで撮ってるんだな。きっと。
展望台から戻って朝飯にした。白いご飯に納豆、味噌汁、焼き魚、と日本的朝飯であるが、鮭がうまい。車1台を今日のゴールの塘路湖にオキッパして昨日終わった標茶カヌーポートからスタートする。そして我々は、このあと感動!感動!の川旅をする。それと、なんと26キロも漕いだのだ。
スタートしてすぐふらついてる大きな魚を鶴岡さんが見つける。俺は、そっと手を出してみた。50センチ位のカラフトマスだ。「スゲー」素手でつかんだの初めての俺、興奮状態。綺麗な形していた。五十石手前で、親子のタンチョウ鶴と遭遇。優雅に飛びながら去っていく姿に皆興奮状態。「スゲー」これしか口からでない俺。
釧路湿原に突入してからこんどは、左岸に大きなエゾシカが出てきた。「スゲー」またこれしか表現できん俺。でも少しほっとした。なぜならば、今度のカヌートリップは、タンチョウを訪ねて秋の北の川旅であり、目的がエゾシカを湿原で見ることだからだ。そしてこんどは、アレキナイ川との合流地で黒い毛皮が泳いできた。なんと野生のミンクではないか。1日でこんなに次々感動していいんかな。アレキナイ川は、きれいな川ではなかった。この川を漕ぎ上り塘路湖にでた。今日はここまでだ。湖畔のキャンプ場で昼飯。といっても時計は3時を指していたが。近くの温泉でくつろぎ俺は、標茶にオキッパの車をとりに行き、はるみどんは、標茶のお肉やさんでジンギスカンの肉の買い物。今夜のコテージも達古部にした。標茶にオキッパにした車で戻る俺にヒヤリ事件。キャンプ場手前のカーブを過ぎて車の直前に大きなエゾシカが飛び出た。あわや衝突!急ブレーキで車の中の荷物がグチャグチャだ!夜は暖かなコテージでジンギスカン鍋である。ワインがきいたのか俺すぐダウン。でも長い1日だったのか、そのあと皆さん早く寝たようだ。深夜目が覚めるとコテージの中は、いびきのオンパレードであった。

9月24日(日)ラストデー
 朝またガスッていて神秘的な朝であったが、我々は5時頃から撤収にバタバタした。達古部に2泊もしたので荷物をひろげすぎたのだ。キャンプ場のチェックアウトして今日ゴールする岩保木に1台置いてやっと塘路湖へ。でも塘路湖の朝霧には、充分間に合った。
朝霧の中をカヌーイングしたかったので間に合ってよかった。塘路湖の朝霧の中はとても神秘的であった。我々はその中を静かに漕いだ。俺は静かにビールを飲んだ。でも「モロさん、ずるーい!」とはるみどんの叫び声が神秘的な静けさをぶち壊す!「一人で飲んでないで、皆に配ってよ!いったい何考えてんのよ!」こんな神秘的なところで何も考えていませんよ俺は。そしてアレキナイ川を下って釧路川へ出るのだが、ここでもまた可愛いエゾシカに会い「スゲー」の俺。井下さんは、冷静にデジカメを取り出していた。鶴岡さんは、小さくうなずきエゾシカを見ている。「スゲー」「スゲー」て一人あわてている俺が情けなく惨め。釧路川に出て蛇行する湿原の中のカヌーイング。突然すぐ近くでタンチョウのかん高い泣き声。この時は、皆興奮状態になる。対岸でも呼び合うように泣いているのだ。我々はすぐ湿原に上陸する。最初にカヌーから降りた井下さん、木の間から「モロさん、見えますよ。大きいですね。向こうに歩いてますよ。」この言葉にさらに興奮。
タンチョウがいなくなって我々は思い出したように朝飯にした。鮭のおにぎりと味噌汁である。湿原での朝飯は、なんか気持ちがよかった。それから岩保木水門までただただ漕いだ。12時を過ぎて岩保木水門に着く。ゴールだ。我々の4日間の釧路の川旅が終わる。
釧路川もここから下は、ストレートな水路になっていて本来の川はこの水門までだ。
我々は、屈斜路湖の川の始まりからここまでの約90キロ よく漕いだ。よく食べた。そしてよく飲んだ。温泉もよかった。たくさんの感動をありがとう。釧路川。釧路湿原。
我々はこのあと空港に行く前に和商市場へ行く。ここで井下さんは、たらふく北海道の味を食べていた。鶴岡さんは、カニを土産にごっそり買い込んでいた。そして空港で井下さん、鶴岡さんは東京へ帰り。はるみどんと俺は、富良野へ向かう。はるみどんのウッドアンドキャンパスカヌーの修理が終わっているのでとりにいくのだ。そしてチビトラにカヌーの3艇積みで東京へ帰った。帰りのフェリーはとても静かに新潟に着いた。


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