2008年7月寺にやどり座禅と温泉 千曲川夏の川旅

7月19日(土)

 朝から超暑かった。夏日だ!飯山カヌーポートに車を置いて、電車でスタート地点の立ヶ花駅に戻ってきた。トイレしかない無人駅だ。駅の目の前は千曲川。リバーサイドには、すでにカヌー2艇と荷物が置いてある。2艇のカヌーは、オールドタウン社のキャンパーである。いそがしく朝飯を作るはるみどん。しかし暑くてまずビール!とクーラーボックスからキンキンに冷えた缶ビールを飲む俺。
 数日前一本の電話がある。「以前、那珂川のサーモンウォッチングに家族で参加したYと申します。千曲川ツアーに子供と2人で参加したく電話しました。子供は障害をもっているのですが、自分のことは自分で出来ます。参加よろしいでしょうか?」まったく問題ありません。これで千曲川にいける。先月の川旅は、お客さんから問い合わせすらなく、ボツにしたので俺は単純に喜んだ。お客様が1人でも参加すれば、必ずやる!ラクーンのカヌートリップの決まりごとなのだ。 10時20分 無人駅に2両編成の電車が、のどかにやって来て大きなリュックを背負った親子が降りてきた。Yさん親子だ。 Yさんは、参加者が自分たち2人だけなのでオドロいた。そして採算問題など世間一般的な心配をした。でも俺は、Yさんがビールを飲む人なのかが心配であった。くそ暑き夏の川旅、できることなら、皆でキンキンに冷えたビールでも飲みながら川を下りたいと思っていたからだ。そしてその心配は杞憂だった。 プシュ!プシュ!プシュ!3缶開いてスタート。1艇のキャンパーにYさんと子供のタスク君が乗る。あとの1艇にはるみどんと俺が乗る。カヌー中央に、荷物とキンキンのビールが入ったクーラーボックスが陣取る。もちろんクーラーの入口は俺の前になっている。 タスク君はとても陽気だった。瀬に入るとキャッキャと喜んだ。でも川下り2回目のお父さんは大変。右に左にジグザグと我らの3倍漕いでいた。 古牧橋を過ぎると川も穏やかになり、お父さんカヌーもまっすぐ進むようになってきた。そして飯山カヌーポートにゴール。なぜかここから車で野沢温泉に行くのだ。川旅は、ゴールした地の飯山でキャンプするか、民宿に宿るのが一般的なんだが、企画の時から 千曲川をやるなら絶対野沢温泉に泊まる!とのはるみどんの強い圧力でこうなっちまった。 野沢温泉少しハズレのロッジに宿る。さっそく外湯めぐりが始まる。野沢温泉には、外湯という共同浴場が13ある。全ての浴場の入口には、のぞき常習犯人のポスターが張ってある。イラストで描かれた犯人の顔を見たYさん。「やだな、私そっくり」2〜3ヶ所も入るとフラフラ。鈴木という蕎麦屋前に来た。この蕎麦屋さん、休日が決まってない。地元の人も「ソバは美味いんだがマスターが気まぐれでいつ開くのかわからん」という店なのだ。店は閉まっていた。ここでYさんが動いた。店の建物の奥にノコノコ。「もろさん、中に人がいますよ。今日店やるのか聞いてきましょうか」と再び奥へ。やがて店のマスターが現れて店が開く。以前千曲川のツアーに参加した草津の大将ホンダさんが見つけた店で、そばが美味しかったので店が開いてホッとする俺。店の中で声高らかに生ビールを頼むYさん。いいね!いいね!とくずれていく我ら。

7月20日(日)
 早起きして外湯に朝風呂に行く。朝市をやっていた。野沢温泉伝統の味 野沢菜をはるみどんは、ビール飲みながらつまんでいた。この後運転のある俺は、牛乳を飲みながら野沢菜、あわねぇーっぃ!
 野沢温泉から車で飯山駅に行く。駅には、常連さんのマッツン、マッツン兄、かおりさんの3人が来ていた。昨夜突然の電話だった。マッツンからだ。「兄貴たちと吉祥寺で会い、飲んでいたらもろさんの話になり、千曲川を下っているのはズルすぎる!」と盛り上がり「明日行く」カヌーはキャンパーがあと2艇残っていてOKなんだが、本当に来ちまった。マッツン兄とかおりさんは春の久慈川に来ている。

 信州の小京都飯山は、寺の町と言われている。しかし寺だけではない。町の中にはユニークなたくさんの共同トイレがあり面白い町でもあるのだ。そのトイレに黄金のトイレがある。そのトイレに皆で行くことにした。車を置いて歩いて行くが、駅からかなりあった。 皆で黄金トイレを使用し、カヌースタート。歩いたのはカヌー前の良い準備運動になった。体も軽くなったし?

 ゴール地に車を置いて戻るとき、コンビニでしこたまビールを買う。今日も夏日だ。ビール無しでは川は下れない。今日から参加の3人は、1人がソロになり、2艇に3人で乗る。ソロは、交代で下ることになる。あとの2艇は昨日同様だ。 大きな島が現れ上陸。ここで昼飯になる。プシュ!プシュ!と心地良い音がする。真夏の川原に心地良いサウンドである。午後は風が出て、ソロは苦戦。


 戸狩野沢温泉に入りゴール。今日参加の3人はここまで。東京へ帰る。残った我ら4人
車であじさい寺に向かう。Yさんの一言が気になった。「もろさん、寺宿ってもしかしたら、ビール飲めるんですかね。」この一言が運転している俺の心をブルーにした。 駐車場に車を止め、荷物をもって階段を上る。寺宿は、山の上にある。階段脇には綺麗にあじさいがたくさん咲いていた。飯はどんなんだ!ビールは無しかな!つまらん心配で階段を上がる俺。上には、「来た!来た!」とおかみさんがいた。寺宿はとてもアットホームな感じだったのでそこのところおかみさんに聞いてみた。「普通の宿と同じですよ。料理には肉も魚も付きますよ。もちろんビールもありますよ」いきなり元気をとりもどす俺。 そして風呂のあとの夕食はとても豪華だった。さっそくビールを飲む我ら。食事のボリュームがあり、申し訳ないが少し残す。

7月21日(祭日)
 今日も早起きをする。昨日は朝風呂であったが、今日は6時から座禅体験なのだ。

坊さんからいろいろ説明があり座禅が始まる。「頭の中を無理に無にしようとすると大変なので、そんなことに努力しないで下さい。頭の中に浮かんだ物は、そのまま流してください。追わないでください。そしてまた浮かんがこともそのまま流してください。ちょうど空に浮かんだ雲のように追わないで流してください。」と坊さんは言った。 俺の頭の中には、いろんな雲が現れてきた。頭を無にすることは出来なかった。やがて坊さんが座禅前に問いかけてきた雲が現れた。「人間生まれて最初に息は吸うのでしょうか。それとも吐くのでしょうか。そして人間最後死ぬときは、吸うのですか。吐くのですか。」あれれ、どっちだっけ。とその雲を追いかける。やがて吸うのか、吐くのかではなくカヌーにこだわるべきなのか。パドルにこだわるべきなのか。の雲になるが、この雲が頭の中にずっと居座った。カーン。静かに金の音、座禅が終わったのだ。結局俺の頭はカヌーなのか。坊さんは、障害のあるタスク君が、最後まで座禅を貫徹したことに驚きほめたたえた。
 座禅が終わって最後まで立てなかったのは俺だった。足シビレっなしだ。朝飯も豪華であった。おかずが多くてご飯3杯もおかわりをした。
 宿のおかみさんが「コーヒーを入れたのでのんびりしていきなさい」とコーヒーをだしてくれた。のんびりする我ら。寺宿からでると今日も真夏日であった。昨日のゴール地からスタート。今日はまた2艇だ。初日と同じなのになぜか寂しかった。今日のゴールは、湯滝温泉である。距離は一駅分と短い。ゴール手前にひとつ瀬があるだけのやさしいコースである。瀬もあまり難しくなくあっけなくクリアしてゴール。ここから2〜3分のところに飯山線の駅がある。電車が2時間以上来ない。Yさん親子は、この温泉で電車の時間調整をして帰る。


我らは、歩いて車まで戻ることにした。野沢温泉の蕎麦屋さん、寺宿の豪華な食事、ガンガン飲んだビールで俺のお腹は限りなくメタボ基準に迫っていた。自分のお腹をにらめつけながら汗よでろ!どんどん出ろ!と叫びながら歩いた。歩きながら今回の旅のことがよぎる。タスク君が言っていることが最初はなかなか理解できなかった。でも2日目あたりから理解できた。またとても陽気な少年であった。楽しかった。千曲やってよかった。あの坊さん、体は俺より小さいのになんで大きく見えるんだ!何か信念でもあるからなのか。俺にも信念はあるぞ!
 カヌー屋は儲からん!欲を出すと怪我をする。
フィールド(川、湖、海)を知れ!楽しむんだ!ビールを飲め!カヌー暦30年 カンパニーやって20年で俺は悟るそして、ビール飲みながらお腹をへこますことは会社を立て直すことより難しい。
それをやらねばならん!ところで、坊さんの問いかけた人間最後死ぬとき息は吸うんだっけ。吐くんだっけ。
わすれた。
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